東洋医学の常識-鍼灸まにあ

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夏の過ごし方-中国伝統医学的COOL BIZ


夏の過ごし方
・汗をかく

2005年の夏には地球温暖化防止対策の「COOL BIZ」が流行しましたが、環境省の推計によれば、なんと約百万世帯の一ヶ月分に相当する約四十六万トンの二酸化炭素排出量削減になったとのことで、引き続きこの温暖化防止対策の成果が上がることを期待しています。

 「COOL BIZ」はエアコンの温度を上げることを目的の一つとしているわけですが、そもそも夏は暑くて当然ですから、冷房等で部屋の温度を必要以上に下げるのはかなり不自然な事ですね。実際の所、夏に冷房病になるかたも多くいらっしゃると思いますし、健康にもよくないので、冷房は控えめにしたいものです。

 ところで、中国伝統医学的な夏の健康的な過ごし方としては、中国医学古典の『素問』の中に次のように記載されています。


◆日光を嫌うことなく、精神をイライラさせず、顔をキリッとさせ、汗を流して外に発散させる。(日を厭うこと無く、志をして怒らしむこと無く、華英をして成秀せしめ、氣をして泄らしめ、愛する所外に在るがごとくす。)
-- 『素問』四気調神大論より

◆夏に汗をかかない人は、秋に風瘧になる。(夏暑に汗出でざる者は、秋に風瘧を成す。)※瘧とは、激しい悪寒から始まり、その後、発熱と悪寒を間欠的に繰り返す病。
-- 『素問』金匱真言論より



 この記載から要点を絞り出すと、とにかく夏は活動して「汗をかく」と良いようです。もちろん、熱中症には十分注意すべきで、日中の極端に激しい運動や、運動後に水分補給をせずに放っておく事は避けなくてはなりませんが、水分を取りながら早朝や夕方に少し歩いたりするのは気持ちが良さそうです。

 運動をして汗をかいて、後は冷たいビールの誘惑に勝てればよいのですが、夏にこれを我慢するのは何よりも難しそうですね・・・。ビールに関わらず、冷たい飲み物の飲み過ぎにも注意しましょう。



・冷房病対策
 冷房病対策ですが、体を冷やさないコツの一つとしては、シャツの下に下着を着て、その下着をこまめに替える事です。下着は透湿性が高いですから、汗を吸収して、冷えから体を守ります。

 ですが、その汗を吸った下着を着たままにすると、逆に冷房の部屋で体を急速に冷やしてしまいます。

 面倒かもしれませんが、着替えるとすっきり快適に夏を過ごせると思いますので、その一手間を是非試してみてください。職場などで着替えるのが無理な方は、最近は透湿性が高く、速乾性のある高機能の下着があるようなので、それ着るのもよいでしょう。汗疹の予防にもなりますね。


COOL BIZとは



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春の過ごし方


 中国伝統医学の古典に『素問』という書物があることは以前も触れたことがありますが、その『素問』の中で四季に応じた暮らし方について書かれている一篇があり、春の過ごし方については以下のようにあります。


早起きしてゆっくりと歩き、髪をほどいて身体を緩め、精神を春の気候と同じように、ゆったりと且つ活発に活動させ、「殺」「奪」「罰」といった行動を控え、「生」「与(あたえる)」「賞(ほめる)」といった行動を取るようにする。
(夜臥し早く起き、廣く庭を歩き、髮を被き形を緩め、以て志をして生ぜしめ、生して殺す勿かれ、予えて奪う勿かれ、賞めて罰する勿かれ。)----- 『素問』四気調神大論より



 簡単に言うと、春は早起きしてゆるやかな散歩をすること、精神を前向きにリラックスさせ、優しい気持ちで過ごすということです。

 春は卒業・入学・入社・年度始めなどで、環境の変化が起こり、色々な事が始まる季節です。ついつい緊張して過ごしてしまうと思うので、特にこういった事を意識して生活したいですね。また、中国伝統医学では春の不摂生は次の季節である夏に影響が現れると考えられており、夏によく体調を崩される方は春にしっかりと養生して予防するように心がけるとよいでしょう。


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首を守って風邪予防


 寒い日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?今回は風邪対策についてのお話しです。風邪の予防として今回特に強調したいのは、ズバリ「首を守る」ことです。

 風邪予防には規則正しい生活と食事、うがいや手洗い等色々あります。これらは確かに効果的な予防法なのですが、常識的すぎて私が重ねて言う必要性は全くありません。今回はあまり知られていない東洋医学的な予防として、「首を守る」ということを紹介したいと思います。

 東洋医学では外部の自然環境との不調和が病気の原因の一つであると考えています。これは単純に湿っぽいと身体がだるくなったり、寒いと関節が痛くなるといった類のものです。その自然環境を風・寒・暑・湿・燥の五つに分類し、五邪・外邪・邪気といった呼び方をしています。

 邪気などという言葉はいかにもオカルトチックな言葉で、邪気のせいで病気になるなんて説明されたら普通の現代人なら引いてしまう所ですね。実際の所、この邪気という言葉は漢字で表現するとイメージが強烈になってしまうというだけで、始めに説明したように身体に悪影響を与える自然環境という事です。

 今回は風邪の予防という事ですが、風邪の症状を引き起こす邪気の種類は風寒です。寒さが風とともにやって来て身体を攻撃するといった感じで、この風寒の攻撃目標として最も狙われやすいのが首です。つまり、首を露出しない事が風寒を防ぐことにつながります。そして、首を露出しない方法として最も単純且つ効果的なのはマフラーです。

 最近外を歩いていて感じるのですが、マフラーをしないで寒そうに歩いている方が多いように思われます。首を露出しないだけで寒さは半減できますから、マフラー派でない方も是非マフラーで風寒から首を守って下さい。

 また、風邪の引き始めもやはり首筋や肩背部の張りや寒気から始まります。そういった症状が出た場合は、とにかく身体を温めましょう。身体を温める食べ物を意識的に食べてもよいですね。

■関連記事
風邪の引き始めのツボ




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健康へ続く道。経絡のしくみ


 東洋医学に興味がある方なら、経絡という言葉を一度は聞いたことがあると思います。ですが、経絡といっても実際はどういったものなのかを知っている方は少ないでしょう。

 経絡とは、古代中国人が人体に存在すると仮定した、体表と内臓や全身を連絡し、身体の働きを調整するネットワークです。この経絡は、人体に主なもので十二本存在していると考えられています。例えば、手の陽明大腸経という経絡は、人差し指の末端から始まり、肩・鼻・歯や、内蔵の肺・大腸と連絡するものとされています。

 その経絡上に存在するのがツボ(経穴)になり、ツボは経絡と関係しています。手の陽明大腸経上に存在する、合谷というツボがありますが、これは肩凝りや鼻水・歯の痛み等によく用いられるツボです。簡単に言えば経絡とは体内に隠された健康への道なんですね。

 経絡説が形成されたのは、二千年以上も昔の中国のことですが、その頃の人々はどの様にして経絡を発見することに至ったのでしょうか。




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上実下虚-半身浴・足湯のすすめ


 「冷えのぼせ」という言葉をよく耳にすると思います。これは足が冷えることで上半身がのぼせてしまうことで、東洋医学の専門用語で言うと「上実下虚」や「厥病」といいます。この「上実下虚」の状態になると症状のほとんどが腰から上に発生します。

頭痛や肩凝り・めまい・イライラ・不眠・腰痛等様々です。上半身に症状が発生するので、肩や首等への治療で解決しようとしてしまいますが、実は病のおおもとは足の方にあるのです。

 「上実下虚」とは「下が虚して、上が実する」ということで、これは身体の上下のバランスの崩れであり、鍼灸治療では身体上部に停滞したものを下にめぐらせるため、足に鍼やお灸をして温めたりします。家庭では「足湯」や「半身浴」がおすすめです。何か気になる症状が足の冷えと併発している場合は大変有効な方法なので、是非お試し下さい。




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